お金のこと MONEY

いい家を最小限のコストで建てるための知識

 

家の価格は面積に最も左右されるため、コストを抑えるためにはできるだけ家をコンパクトにすることが重要なポイントとなります。
とはいえ、家を建てるとなると「あれも欲しい」「これも欲しい」となりやすいことから、家をコンパクトにすることは想像以上に難しいことです。
それゆえ、そうならないように合理的な考え方をもっていただく必要があります。あなたが家の価格をなるだけ抑えたいとお考えであるのならば。

では、家の面積を左右する部屋の広さについて1つ1つ考えていってみたいと思います。

(子ども部屋について考える)

子ども部屋を2階につくることが、今の家づくりでは当たり前となっていますが、それと同時に当たり前となっていることが子ども部屋の広さを6帖でつくることです。
しかし、子ども部屋って本当に6帖も必要なのでしょうか??

というのも、6帖の部屋は、3.51m×2.6mが実際使える広さなのですが、例えば、この中に幅90cmのシングルベッドと幅90cmの学習机を置いたとしても、まだ1.5帖~2帖ほどの余白ができるからです。
もちろん、どんな部屋であろうと、少しでも広く、少しでもゆとりがある方が良いいう気持ちはよくわかります。
しかし、もし1.5帖部屋の広さが違うだけで、家の価格が45万円も違ってくるとしたら!?もし2帖部屋の広さが違うだけで、家の価格が60万円も違ってくるとしたら!?そしてその部屋が2つあるとしたら!?
いいずれ子ども達は家をでていくでしょう。ですから、その点も考慮しつつ、子ども部屋の広さを決めるようにしていただければと思います。

(寝室について考える)

寝室に関しても展示場のような8帖や10帖もの広さが果たして本当に必要なのでしょうか?
例えば、6帖の部屋には、ダブルベッドを2つ並べておくことができます。6帖の広さが3.51m×2.6mなのに対し、ダブルベッドを2つ並べたときの寸法は、2.8m×2mだからです。

それゆえ、寝室も無駄に広くつくる必要はないんです。ただ寝るだけの部屋ですし、荷物はウォークインクローゼットに全て片付けることが可能です。また親世代のように婚礼タンスを置くこともドレッサーを置くこともないですし、テレビを置くにしても、今は壁に掛けることも可能です。 

(床面積を増やすと!?)

床面積が増えれば、そのぶん家の価格も高くなってしまうのですが、同時に余ったスペースに何かを置こうとしてしまうため、逆に家が散らかりやすくなり、片付けがしにくい家になってしまします。そこに置くものを買うにしてもお金がかかるわけですしね。

例えば、子ども部屋の場合に余ったスペースがあれば、そこにソファーやテーブルを置きたくなるでしょう。
そして、快適な環境が出来上がってしまうと子ども達が部屋に閉じこもってしまう要因にもなりかねません。
また、リビングダイニングの場合はどうでしょうか?この場合スペースができるのはダイニングテーブルとソファーの間です。
ここにスペースができると、間違いなく子ども達が自分たちの荷物をここに置きます。そして、ランドセルや勉強道具や習いごと道具などがいつも無造作に置かれた雑然とした空間になってしまいます。
それゆえ、子ども部屋や寝室はもちろんのこと、たとえリビングダイニングといえど、無駄に広げる必要はないということです。
無駄に広くつくってしまうと、コストがアップするだけじゃなく、掃除や片付けの手間がかかる家になってしまいます。
もちろん、小さく便利につくるためには収納や子ども部屋を使いやすい場所につくるといった間取りの工夫は必要になってきます。

良い家を、コストを抑えながら建てるためには、こういった考え方が必要不可欠になります。
ですが固定概念にとらわれず合理的に家づくりをすることができれば、いつまでも暮らしやすい家を最小限のコストで手に入れることができます。
家づくりをされる前にぜひご夫婦で話し合っていただければと思います。

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